インテル第1世代以前の罠 メモリ増設時に確認すべき3つの項目
2021/12/30
今北産業(要約)
ジャンクで拾ってきたDynabookを魔改造するシリーズメモリ編を遂行中。
メモリ増設の見るべき項目は「1.規格」と「2.対応容量」だけだと思っていませんか?インテル第一世代以前に関してはもう"1つ"あります。
その1つはメモリの「3.実装チップ容量」でしたというお話です。
犯人(機種)
今回増設するパソコンはDynabook B350 もとい 牧瀬紅莉栖のノートパソコンのモデルとして有名なDynabook T350 の兄弟機です。
販売年は2011年で、インテル第1世代CPUを搭載した10年前のパソコンです。
詳しくはこちらをチェックしてね
10年前のパソコンを魔改造!! 最高スペックを考察してみた!
メモリに関しては、最初2GBで次に4GB最終的に8GBにしようという計画でした。
4GBメモリにしたときの記事はこちら
10年前のDynabookのメモリを増設!! メモリの選び方、増設方法
この魔改造シリーズ第一記事で書いているように、このパソコンのチップセットはHM55 Express。
インテル公式ページによると、最大メモリは4GBx2の8GBでDDR3ということでした。
インテルよりモバイル インテル® HM55 Express チップセット
被害者(購入したメモリ)
今回購入したメモリはこちら
メモリ仕様はノート用DDR3 1.5v版 4GBx2 1600MHz "搭載チップ数は片面4個の計8個"でした。
まず、DDR3 1.5v版について チップセット的におk。唯一、省電力版のLがついているメモリは認識しないので注意!
次に4GBx2は問題ないか これもチップセットとか機種の仕様よりおk。 8GBx1はどうかは知らん。
さらに、クロック数について これについては早いやつ買っても対応周期かメモリの周期の遅い方に合わせるから実質何買ってもおk。
最後に搭載チップの数について これはチップセットにも機種仕様にも記載なし。 1チップあたりの容量が違うだけでおkでしょ ←起動しません!!
言い訳(成功例)
ぶっちゃけ、メモリの増設は10回ぐらいしたけど、チップ数なんて気にしたことないんだが!!
私の経験上、メモリのチップ数は値段が高ければ多いし、旬が過ぎたローテクなメモリになれば少なくなるという認識でした。
デスクトップでも、片面実装とか両面実装とか聞いたことも見たこともあるし、安いメモリ買ったときはだいたい片面実装って感じでした。
少なくとも、購入するメモリのチップ数なんて、パッケージ開けてようやく把握する、そんなかんじじゃない、普通。
実際、このPCで4GB搭載時は、もともと入っていた2GBメモリは計8チップ、増設メモリは計16チップの混合仕様
実は、前回の増設時はチップ数なんて気にしないで搭載したもんだから、チップ数はばらばら。
もちろん8チップ版のみのときでも起動するし、メーカーもクロックもバラバラ。
だいたい、今買うDDR3メモリはだいたい計8チップの(安そうな)メモリしかないでしょ。
症状(とりま搭載してみた)
BIOS おk Windows ダメです
搭載してウキウキでF2連打 BIOS無事起動。8GB認識してる、ヤッタ!
Windows「Kernel Security Check Failure」久しぶりのブルスク。このときは中華SSDかイッたと思ってた。
勝手に再起動、Windows回復プログラムが走るが途中で電源ブチギレ。再度ブルスクの繰り返し。
元の構成に戻してみると、あっさりWindowsが起動する、が混合仕様はダメぽ
震えながら前のメモリに換装すると、回復プログラムが走ったあとに再起動。無事Windowsが起動した。
中華SSDの問題ではないことが確認できた。
ついでに元の2GBと新しい4GBの混合仕様だと...起動しなかった。
相性問題、接点不良、初期不良ではなかった
まず、相性問題かなと疑う。でもそれにしてはBIOSは起動するし、DDR2ならまだしもDDR3はあんまり相性問題起こさないだろうから違うと判断。
接点不良もそもそもBIOS入れないだろうし、ビープで永遠に怒られるのがお決まりのパターン。今回はそれがなかったから接点不良でもない。
初期不良は無くはないけど、2枚同時に当たるのはおかしい! 初期不良でもなさげ。
症状に癖がある感じで、今まで経験したことのないものでした。
真理(餅は餅屋でした)
メモリの搭載チップ数は2Gbitか4Gbitの違いであるとツクモが教えてくれた
ネットサーフィンしてようやく見つけたこのサイト
参考 Tsukumo 2011年以前のノートパソコンのメモリ増設はチップ数に注意
機種はバチバチの2011以前のインテル第一世代CPUを搭載したパソコン。
今回買ったメモリは現在主流の4Gbitメモリだったかもしれない。
インテル第一世代CPUを搭載したパソコンが読み込めるのは2Gbitメモリまで
今回増設しようとしたメモリは4GBメモリ。
1チップあたりの容量は4GB/8チップ=0.5GB。
0.5GBをGbitに単位を合わせると0.5GB x 8 = 4Gbit。
したがって、このメモリは4Gbitメモリでこのパソコンでは読み込めない。
ちょま、おかしくね(2GBx2のときはなんでおkだったのか)
最初から入っていたメモリは2Gbitチップ
同様に計算してみる。初期メモリは2GBで8チップ搭載だから2GB/8チップ=0.25GB/チップ
単位をGbit似合わせると、0.25GB = 2Gbit。
つまり増設したメモリは2Gbitメモリだから読み込めたという訳でした。
最初に購入、増設したメモリは計16チップは1Gbitチップ
これまた2GB/16チップ=0.125GB/チップ
0.125GB=1Gbitだからこのチップは1Gbitチップでこれも認識する。
(さすがAliexpress すごい骨董チップだった...)
まとめ
インテル第一世代以前のパソコン(デスクトップも)にメモリを増設するときは、メモリに乗っているチップ数を数えてみよう。
4GBのメモリの場合、計16個あれば1個あたりのチップに2Gbitの容量があるから読み込めるけど、8個のときは4Gbitだから読み込めない。
新品で買えるメモリはだいたい4Gbitメモリだから、メモリを買うときは中古の2Gbitメモリを狙うか、2Gbitを売りにしてるメモリを買うべし。